ひとつだけ

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 職場駐車場より臨む

不思議な ふしぎな フシギナ 職場の前任者が、昼休み ふら~っと やってきました。

数年前の引継ぎの折は、ただ だま~って 時間を費やすこと 8時間×3日!

頬杖をついて 私の顔を見つめたかと思うと 部屋のどこか一点を見つめて ため息 再々・・・。

私が、たまりかねて何かを質問しようとすると それは…….それは……..色っぽく

「 まるさん・・・」 と言った後 しばらく間を置いて

「 全て、ボスの指示通りに!」 と ぽつりと言うだけでした。教わったことは唯一そのことだけでした。

無言の時間は苦痛でした。

ここに居たらこうなるのかしら・・・と 初日、逃げ帰りたい思いと 不思議な世界への好奇心とが ミックスしていました。

前任者も不思議な人ですが、ボスもかなり個性が強いんですよ。

怒り出した瞬間は、後退したおでこのみならず耳の先まで赤くほてります。

耳に掛けた側頭部の白髪混じりの髪は、妙な光沢を放って乱れることがありません。

ずり落ちそうな眼鏡のその奥の目は、自慢話をする時、右に左にギョロッと泳ぎます。

未来を語る時、広げる両手は天空に向けるが如く上下します。

最近のボスは、ご機嫌麗しく 「 いいんだよ~! ああ 最高だね~!」と好調子です。

私は、頂き物を拒まない性格なので、与えられた仕事に専念してきました。

「 彼女の気持ちが、ちょっぴり分かる 」と 思った日も多々あります。

数年経った今でも 彼女は不思議な存在です。

細く長身の彼女がPCの前にふらっと座りました。やはり・・・色っぽい!

デスクトップの背景を見て

「 まるさん、東赤石山系じゃないですかー 」と かなり感激しているようです。

いやぁ~、なんの芸術も感じられ無いそのまんまの画像ですけど・・・カゴの鳥?の私にとっては何故か目に留まる景色です。

スローテンポで、いつ開くの?と じれったい口元から、沢登りや四国山脈縦横に人生を費やしている話しが ポン ポン 出てきました。

「 まるさん、この奥をご存知~ぃ!」と、東赤石山頂から360度の大展望を経験した時の感動を 湧き水の如く話しはじめました。

  • 雲海が浮かぶ四国の山々の眺めが素晴らしい!
  • アケボノツツジが一面に咲くと、とっても綺麗なところ
  • 「赤石」名の由来は、橄欖岩(かんらんがん)の露出した岩峰が、酸化して赤褐色になっているから

彼女の快活な話しをはじめて聞きました。その話しは、かなり興味を持ちました。折り重なる山々の奥は未知の世界です。

私は、タダタダ圧倒されて、相槌を打つだけでした。

美しい四国山脈の眺めをひとつだけメールで送って下さると約束してくれました。

ひとつだけと言うのが彼女らしいです。

不思議な 素敵な 彼女からのありがたい頂きものです。どうぞご覧下さい!

美しい四国の山並み

四国の山並み

Ps..  山の麓の どうでも良い些細なお話も添えました。この小さい画像は飲み込んでくれるでしょうかね?

小正月

音譜    ラブラブ   音譜

小正月です。事務所の扉に飾っていた注連縄を外しました。

地元の 「とうどおくり」 の折に、燃やすつもりで持ち帰りました。

ところが、その行事は 数日前に もう終わったのだそうです。

ちょっとショックです。

とうどを燃やし、残った灰に水を掛け、火の気を消して、門の入口にその灰を丸め置きます。

これで悪いものは入ってこないはずなのです。

小正月にすること と教えられてきたのですが、今年はできませんでした。

行事の日程を把握する時間が無かったわ。

いえいえ、心配りが出来ていなかったわ。

勤めている主婦は、地元の行事を見過ごしてしまいがち・・・

子供が小学校を卒業するとナオでしょうね。

成人式の日も変わってしまって、古い習慣はどこへやら・・・。

生活する人たちのリズムで、懐かしいものがどんどん変わっていくのが寂しいわ。

日常…….りんご

「今日は 何入っとん?」

「じゃ じゃ じゃ じゃぁ~ん。きんかんだよぉ~ん!」

「私、好きなんよ~♪」

「どうぞ。どうぞ。食べよやー!ストレス社会で戦うあなたに・・・はい、どうぞ!」

「じゃあ~、頂こ。」

さっちゃんと一緒に きんかんを食べました。

「あらどしたんこの実、甘いね。」

「そうでしょ。」

「これ全部もらってかまんで! チョット待ちよってよ!」 ……....待つこと数分……..

さっちゃんが、りんごを抱えてきました。さっちゃんの胸からこぼれそう・・・

「わぁー嬉しい~!! ありがとう。」 私、涙がこぼれそう・・・

さっちゃんが持ち帰る袋は とっても小さいものなのに、私はとっても大きいものと ほのぼの時間 を頂きました。

「また明日~!」

「オツカレー。また明日ねぇ。」

る~んるん♪ ?

あら、私 明日休みだわー♪

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日常…….きんかん

「これは何かね?」

「きんかんでございます。」

「きんかんの上品な香りは、良いですな。」

「我が家の庭に唯一なる実です。」

「ほー!」

「今、大切な時期です。 お身体の為に 宜しかったらどうぞ。」

「せき、声、のどにキンカン」と言われて久しい果実です。ビタミン・カロチンが含まれております。」

「この皮の部分に ほのかな甘みがあります。丸ままも食べれます。そうすれば、ほのぼのとした満足感がありますよっ。」

「あ~では、頂こう。ありがとう。」 ……….先生、食する。………

「うん!今日もあなたの不思議な言葉が聴けたよ。」

「え?」

「あんたはやっぱり変わっとるな。」と 言いたいんでしょ!

「お立ち寄り頂きましてありがとうございます。」 私、深々とお辞儀する。

音譜    ラブラブ   音譜

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弁当の所定地

朝、私が出掛けの準備をしていると我が家は一気に静かになりました。
「行ってきま~す。」と、第一陣の退潮です。
年末年始、私の周りを一段と騒がしていた子供達は銘々 所定地に着き、今か今かと明るく 元気に 奮闘する時を見計らっていることでしょう。
そして職場、第二陣の退潮です。
年の始めは、歩く瞬間湯沸かし器の思わぬ沸騰続きであれこれ騒がしい幕開けでしたが、今日はなんとか落ち着いています。
職場の一室で来る当ての無い訪問者を待ちながら、四角い画面を観て、丸い気持ちになっています。
つい先程も フルートの音色を聴き、お寺の静けさと 朱塗りの橋の袂のせせらぎと 熱く揺れる炎を楽しんでいました。
弁当を所定地に置きながら、じんわり胸を打つものがあります。
朝は、大小様々な弁当がキッチンに沢山並んでいたのに、今はそれぞれ置く場所が違うんですよねぇ。
みんな其々の所定地で頑張っているんだろうなー。
ここに居ると、なんか ちょっと おかしくなりそうです。
少々うるさくても賑やかな方がいいわ~!
子供達には、明るく 元気に 根気強く と言っているけれど、今は 自分に この言葉を送らなきゃ!!
全てハイ! 御気楽に、御気楽に・・・
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