松山城を仰ぎ見ながら

羽を伸ばしに松山へ行ってきました。
娘達より先に県美術館を出ると、高校時代の友人、よねちゃんとバッタリ会いました。
不思議なもので、彼女は季節の節目にひょっこり現れます。
出会う度、お互いの家庭のこと、仕事のこと、趣味のこと、昔の思い出話し、大いに盛り上がるのは言うに及びません。
今回は、互いに子供達を待たせていたので長い話しになりませんでしたが、松山城を仰ぎ見ながらベンチに座り・・・(例の・・・)
映画 『 蝉しぐれ 』 の最終章、一筆申し上げ候以降を しんみりつぶやき合いました。
前回は、Xマス仕様のイルミネーションの前で、前々回は、夏のはじまりに市民プールのパラソルの下で、
此処であったが百年目とばかりに、まを置きながら言い合ったのですけどね。
昔の娘たちの会話を・・・
聞きたい? 聞く? 聞いてくれる?
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「お久しぶりにございます。」
「文四郎さん、もうおいでにならないかと 今少しで 諦めるところでした。」
——-中略——-
「いろいろございましたね。・・・」
「いろいろございました。」
——-中略——-
「二人ともそれぞれ人の親になったのですね。」
「文四郎さんのお子が私の子で、私の子が文四郎さんのお子であるような・・・道は無かったのでしょうか。」
「それが出来なかったことが、私の生涯の悔いでございます。」
——-中略——-
「この指覚えておられますか?蛇に睨まれた指です。」
「良く覚えております。忘れよう 忘れ果てようとも 忘れられるものではございません。」
「文四郎さん」
「ふく!・・・ふく!」
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バラ昔の娘たちは、大いに笑いあいました。o(^-^)o

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< 追 記 >
■ 『 蝉しぐれ 』
原作は、藤沢周平です。
このお話しを集約した言葉が当時の映画予告編にありました。
「忠義を貫く…奥ゆかしさ…私達がどこかに忘れていた日本人の気高さ…」
「成就できなかった恋は清ければ清いほど懐しい」と。.
私が、大きな感銘を受けた理由は、ココでしょうかね。🌹
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文四郎は、歌舞伎俳優・市川染五郎さん。おふくには、木村佳乃さんでした。
映画の四季折々の映像の美しさや 風の音、濁流の音等も素敵でした。
上記の会話は、出会いから20年の歳月が流れ、閑寂質素な宿で、郡奉行となった文四郎と、出家を控えたおふくが思い出を語りあう場面です。
「文四郎さんのお子が私の子で、私の子どもが・・・」
という、おふくの正直な気持ちに、胸が一杯になりました。
「おふく様」と敬称していた文四郎が、「ふく!」と呼んだ時には、涙が込み上げてきました。
ほんのわずかしか交わされない言葉でこんなにも深く大きな愛を語れるこの映画はすごいです!
文四郎、おふくの透明感は、和の心だと思います。
観るものを惹きつけます。