ご加護

交通事故に合い、まる10年が過ぎる。

数ヶ月の治療を終え、病院の表玄関に立った時に見た太陽の眩い光を忘れることはない。

家族への一途一心な想いは人一倍だけど、もっと自分の姿を見つめてみよう。

と・・・。

家族に迷惑を掛けない様に自分の足で真っ直ぐ歩く為に、リハビリを頑張った。

示談の後、ジムに通い歩行の訓練や筋トレも取り組んだ。

それから化粧っけひとつ無かった私が、美を求めエステサロンへも通うようになった。

 

生きる力万歳の我が子たちに安堵する。

家族がみな明るく健康でいてくれる喜び感じている。

神のご加護に感謝する。

バラ

かみのこと

仕事の帰りに美容室へ行ってきた。

体力は落ちているような気がするけれど、髪の毛の伸る勢いは衰えをみせない。

カットやカラーの施し間無しでも、前髪の長さと生え際の白髪(ちらほら)が気になりだすと、即、出向く。

なので、一ヶ月以内に二度は美容室にお世話になる。

「どう足掻いても同じじゃ。変わらん。」

と、夫は言うけれど、美への憧れは尽きない。

脳細胞だとか、ホルモンとか、身体の各部位の新陳代謝は、どれほど衰えているのか自分自身では判らない。

見えないから判らない。

本人は、心も体も健康でまだまだ美を求めている。

お医者さまにお世話になるよりか、ず~っとずっと良いことでしょ。

髪の毛が確実に伸びてくるのは、生きてる証よ。

生きてる証だから、トリートメント、カット、カラーなどなど・・・右から左からの美容師のもてなしをじっくりと味わっている。

お父さん、いい加減気持ちよく送り出してよ。

ドキドキ

空蝉と虹

青々とした稲の上を雨がさっと通り過ぎていった。

濡れた塀に空蝉がしがみついているのを見つけた。

抜け殻をじっと見入った。生きている姿を見過ごしていた・・・。

一雨も二雨も欲しい盛夏、この蝉に出会いはあったのかな。

稲は雨で育ち、人は出会いで育つ。

道の向こうに虹が出た。

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虹

虹

秋の夜長

 

騒がしい雨音で夜中に眼が覚めた。

ところが、窓を閉める間も無く雨は止んだ。

寝付けないので、濡れ縁に出てテラス下に洗濯物を干した。

星一つ見えない夜だけど、雲の向こうには下弦の月がすまし顔でおいでなのでしょう。

虫たちの鳴き声が賑やかに聞こえる。

「秋だ。秋だよ!」と、夜長を鳴き通すつもりらしい。

私は、もう寝ますよ。寝るからね。

羽織っているタオルケットでは、早朝、寒いかもしれないので、傍らに肌布団を用意した。

日中の残暑はまだきついけれど、やっと、やっと、秋が来た。