山場

私が勤めているこの施設は、3月末日で閉鎖になります。

「ほかに選択肢はないのか」と散々協議し、さまざまな手を尽くしたうえでの決断であったと聞きます。

下記は、1ヶ月前の日記です。眠らせていましたが、ひょっこり表出です。(笑)

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継続試験を1月に受けていましたが、皆、不採用の通知がきました。

私の実力は、この組織では通用しないんだなーと、落胆しました。


休憩時間になると「春からどうするぅ?」と、職員間で話が飛び交っていました。

不安が頭をよぎる時、その不安を消すための方法は人それぞれです。


不安を解決するために4月からの職を探す気持ちは充分わかります。


凄まじいパワーで就活をし職を見つけた職員が、また一人退職しました。
もう一人の職員は、この組織の公募情報を得て先週面接試験を受け採用通知がきました。満場一致の合格と聞いています。


何の実績もない私が、4月からのことを案ずるのは身の程知らずですし、公募情報を見ても私が求めている職はありません。奮起してやり通せる自信が湧かないのです。

今、自分の心と体に正直に向きあってみると
私は不安なく過ごしていると言ったら嘘になります。
が、
あと1ヶ月、入所者が不安を払拭できるよう…明日のことや来週のこと来月のことなど生活設計が見えてくるまで、自立支援に励みたいと思っています。

入所者の声や暮らしの現実には様々な課題があります。
私の価値観や考えで向き合ったり行動したり そんな闇雲な発信はできません。
この方は、何をしてもらいたいんだろうかー?
と、
会話のなかで 相手からの求めに応じて 
自然と引き出される その方のお困り感に気付くことから 支援をしてきました。

今が山場です。と言いながら その山場は何度も巡ってくるのですが‥‥入所者と向き合うだけで精一杯です。

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老木と廃墟

脚立と老木に身を委ね やっとの思いで廃墟の庭に立つ桜の大木を伐採しました。
木々を除去する予算がもう出無いので 来春の虫よけの為に!と言うことでした。
“桜を切るバカ、梅を切らぬバカ”と言いますが、桜の花を断つために切ることは初めてでした。
切り落とした枝、枝?と言うより、もはや横たわっている丸太と言うべきでしょう。
それには蕾が芽吹いていて、来春咲くことの無い花を惜しみました。
人気のないこの施設は、今でこそ静まり返っておりますが、
多くの女性とその子どもたちが、入れ代わり立ち代わり様ざまな想いで生活をしていたのだろうと 思いを馳せました。

母子寮

老木

新芽を断つ 心が痛む