金木犀が薫ります。
部屋中薫ります。
出掛け時には、家一杯に薫りました。
もう間もなくすると、この山の麓から海岸まで、町中が金木犀の香りに包まれるでしょう♪
「おい!窓を開けて見ろ。」
と、庭に立つ夫が知らせてくれました。
締め切っていた窓を開けました。
カーテンがなびいたその後は・・・・・・劇的です。
庭の隅の金木犀が目に入りました。 金色に垂れた稲穂よりも一層輝いていました。
かすかに・・・そして、瞬く間に、香りが部屋に立ち込めました。
「お父さん!まぁ~ホント。お父さん、こっちにも来て!ねぇ来て!」
と、私は部屋を行ったり来たり・・・・・
「お父さん!風が金木犀を運びよるねぇ。」
金木犀が、窓から玄関へと透って行きました。
あまりの匂いに窓辺に立ちすくみませんように♪
ささやかな風の運びを逃しませんように♪
夫と二人、部屋の真ん中に立ち、金木犀を薫りました。
夫は
「あんたには、付き合いきれん。また現実逃避がはじまった。」
と言いながらも、最近、私の呼びかけによく付き合ってくれます。
少しづつ何かが変わっているようです。
花は小さくて目立ちません。雨乞い祭りの終わる頃、その小さな花はあっけなく散ってしまいます。
まるで、路面に降り積もった金色の雪のようで、はかない花です。
☆~