『 おくりびと 』

「石文(いしぶみ)」って知ってる?

まだ文字が無かった時代、人は、石を意志伝えとして用いたそうです。

自分の想いに似た石を相手に渡します。

受け取った者は、その石の大きさ、かたち、艶、色、重さから相手の気持ちを読み取って、その返事に自分もこれと想う石を選んで相手に返します。

なんだかとっても良い意志の伝達でしょう。お互い目を見つめあって交わす行いです。

静けさと暖かさを感じます。これこそ人と向き合うってことですよね。

「石文」。私、初めて知りました。

映画 『 おくりびと 』 を観てきました。

アカデミー賞外国語映画賞を受賞し再上映となり、ようやく見る機会をえました。

本木雅弘さん演じる主人公は、さまざまな境遇の別れと向き合ううちに、納棺師の仕事に誇りを見いだします。

広末涼子の持つ明るさも素敵ですが、山崎努さん、笹野高史さんのそれぞれの役どころがどんぴしゃりで素晴らしいと思いました。

美味しいものは美味しいと言い、むさぼるように食するシーンに愛着を感じました。

“死という到達点は、門だ”というセリフが印象に残りました。

言葉よりも勝る想いを姿に表現することが出来るんだ!って、感じました。

人柄や生き様を無条件に受け留めている納棺師に奥ゆかしさを感じました。

私はどしゃぶりの涙を流しました。泣いて笑って軽くなって帰ってきました。

面白くて楽しくて悲しくて優しくて、とっても素敵な映画でした。