自分をどう開放するか




急な喪失感。
見切りを付けようと思っても一歩も踏み出せ無かったのにね。


壊れるために結婚したわけではないのに…新婚当初から私は壊れそうでした。
なので、私の理想とする聖人君子を作り上げて夫と生きてきました。
あっ!なんてことは無い家族団らんのふとした瞬間に
「騙されるヤツが悪いんぞ」
と、良くつぶやいていましたが、それは私に向けて言っていたのですね。
あー、無念でなりません。


夫は外で心のままに生きていたのに…私は耐えられないほど恥ずかしい痛い女です。


幸せは幸せのフリをしたもの勝ちって思っていたけれど、実情は問題山積みの環境下で幸せのフリをしたところで幸せにならないんだ〜って、痛切に感じました。


精いっぱい寄り添ってお支えしてきたけれど、私の夫への気持ちや行動に満足する人ではありませんでした。
夫にとって それっぽっちだったのでしょう。


私はいたらないことばかりで、夫を苛立たせていたのかもしれません。
そんな風に自分を責めたり、やられたことの恨みつらみを言っても⋯実に苦しい!


反省しあえない。やり直しができない。
あ〜、どうしましょう、、、


夫の心は自由です。夫は実に開けっぴろげに堂々と生きてきました。
夫のしてきたことを認めてあげようと思います。
妻として好き放題できる環境を作ってあげていたと捉えると、ちょっと楽かしら?


幸せは自分を磨くことで手に入るのかもしれません。
自分を責めたり恨みつらみを言ったとしても苦しいだけ!


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夫と言う人


夫は
職人としてのプライドを持ち昼間は一所懸命働いていました。
そして、友人と酒を交わすことを毎夜の楽しみにしていました。


夫は
揚げ足を取る時以外は私を真っ直ぐ見ることはなく いつも伏し目がちで仏頂面をして会話やスキンシップを取りません。
ところが対外的には、
人に嫌われることを極端に怖がっていて、男女問わず自分に向けて優しい言葉を掛けてくれる人が大好きでした。中でも比較的ご老人に好かれていました。
攻撃を全く感じない優しい気持ちを寄せてくれる人の中でいつも安心して笑っていました。


特に、
性格や顔に関係なくストレートに好意を寄せてくる女性が大好きでした。
鼻の下を伸ばして直ぐになびいてしまいます。
私を連れ歩かないのは安心して飲める自分の場所を大切にしたいからだと感じていました。
不思議ですが妻ではダメなのでしょう。何故か私には夫をほぐす力は無く…求めてくる女性と飲むことが唯一の楽しみのようでした。
承認欲求の強い夫を家庭に縛ることができませんでした。
私は夫の心情を察して、本心は苦しいのに理解をしている振りを演じていました。


私のトキメキはささやかな日常にありますが、
夫のトキメキポイントは秘密を繰り返すことのようでした。
一見すると硬派、淡白、そしてシャイ そんな表現が似合う夫を女性は放っとくことができないようで、
優しさを前面に出し昭和から令和まで多くの女性をロマンスに巻き込みました。


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トンチンカンな人


書類整理が少し落ち着いてきたのでお世話になった方々へご挨拶を⋯と夫のスマホを開けました。


すると


夫は、私が顧慮し得ない秘密の世界を持っていました。


明らかに優しさを表現する先を誤ったトンチンカンな人です。
ここまで女好きで遊び人だったとは…、
私は理解し難くて苦しくて破裂しそうです。


夫は広い心と器の大きな人柄で多くの方から信頼されていると公言してきましたが、私の作りごとです。私の理想でした。


覚えのある方はもちろん どちら様にも申し上げます。
あなたを誘う人が家庭を持つ人なら断るコトが肝要です。
責任を持って守らなければならない人を大切にしない人ですよ。その何処に魅力がありますか?
連れ合いをも幸せにできない人があなたを幸せにするとは到底思えません。
幸せのために前を向いている私には理解できません。
ご自分の人生を大切にしてください。


「私との生活が大事なら、ご自分の手で綺麗に清算して下さい。それまで私に触れないで。」
と、お願いして…。
私は、ずっと待っていました。


一度も謝罪の言葉は無かったけれど、
「何いよんぞ。ワシはシッカリアンタに夢中じゃ!」
とその言葉にあぐらをかき、私は老後に向けて共に手を取り合って協力していく姿勢を示していましたが、夫の真意はどうだったのでしょうか?


人ひとりの人生を語る時、簡単には語れない絶大なドラマがあるものです。
スマホの中の文字が全てを表しているとしたら残念な生きざまです。
綺麗な涙を流しつつ惜しみながら純粋に別れを哀しみたかったわ〜。
心の繋がりを疑ったり生活を共にした証を覆すような情報なんて要らなかったわ〜。


思えば結婚生活のはじまりから別れまで絶え間ない女性の影、求められたら即なびく女グセ、匂いや声色と物言いで存在に気づいてきました。
私は「家庭を持っている人は、他者に親切はできますが愛情を注ぐことはできません。」と、若い頃は呪文のように説いてきましたが、近頃油断しておりました。


夫が亡くなる前日まで続く生々しいLINE履歴が衝撃的でした。まいりました。
私が敢えて目を背けてきた世界です。
九牛の一毛と言いましても最近一番多く肌を重ねた人との会話は情熱的で刺激的でした。
お互い家庭を持っているにもかかわらず よほど相性が合ったのでしょう。
孫の出産で家族一丸となって娘を支えていた数か月でさえ…女性と会えない時間に女性との行為を思い起こし褒め合い次を考えている親密なコミュニケーションが、時系列で表現されています。そして我慢できずに人目を忍んで会っています。


数々の女性と秘密の行為が有ったからバランスを保てていたのでしょうか?
文面だけでは本心か否か心情を察することはできませんが“男と女のラブゲーム♬”と歌にも有ります。関係を維持するための夫のゲームのやり方なのでしょうか?
夫は綺麗な心を一部分持っていますが小さくて傷だらけで愛されたい願望が強い人です。
取り残された多くの女性が、今 泣き崩れていると忖度します。


家庭を壊してまで快楽を求める人の生き方は美しくありません。
誠にブサイクです。
そして、夫の一面だけを見て自分は愛されていると信じ恋を楽しみ夫を慕っている女性に、
法的手段を取るまでもなく禊はあると信じています。


夫の職人としての技術はクオリティが高くとても誇らしい働きぶりでした。
前代未聞の弔問数に会場の驚きや焦りが見受けられます。そこからも伺えますが夫が多くの人と時間を共有してきたこと…特に地域行事に於いては本心を言い合った時間が多くあったことを認めます。
そこに信頼があったのか?偉業を成し遂げたのかは別として、
陰ながら支えて下さった方々のおかげで夫は立つことができました事を夫に変わりまして深く感謝を申し上げます。
その分、多くの方々にご迷惑をお掛けしたことと ご恩返しを未来永劫忘れてはいけないと肝に銘じております。


今夜は、
とある女性が紅一点名を寄せている飲み友達のグループLINEに 夫のスマホからメッセージを送りました。
夫の尊厳やら妻の役割を考えて⋯。


White Stoneの家内です。
生前は夫がお世話になりました。
葬儀の際に時間を掛けてのご参列、誠にありがとうございました。
美しいお供え花、暖まる弔電、そして沢山の方々に見送られた夫はさぞ驚き、今は満足に変わっているころと思います。

地元大好き、孫大好きな夫でした。友人とお酒を酌み交わすのも格別大好きな人でした。晩御飯を食べて毎夜いそいそと(居酒屋)やまとへ出掛けておりました。
皆様と呑み交わす会がさぞ楽しみだったことでしょう。

仕事熱心で職人気質、頑固おやじな面もあり怒りを抑えることが苦手な一面もありましたが、一途で真っ直ぐな人でした。
戒名は夫をそのまま現したような名前を頂きました。あの世で先祖との再会に喜んでいることと思います。

季節が一気に変わり、肌寒くなりました。皆様におかれましてもご自愛下さい。
今後も同級会や有志の会で思い出話をして頂くと夫も喜ぶことと思います。

これからもどうぞ新居浜太鼓祭り、そして我が家の子ども達を可愛がって下さい。よろしくお願いいたします。

(内)


夫はとても大きな手をしています。


暖かくて頑丈に包んでくれる手です。


働き者の手です。


手をつなごうと布団をめくったら装束を着ていました。


私の指を絡ませる隙間はありません。


もう私の手の届く処に居ないのだと…


また泣いてしまいました。


夫は、ぽっくり逝ってしまいました。

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墓前にて


自分の感情を押し殺して何十年経つのでしょうか…



どんなに機嫌を伺い丁寧に接しても
夫は突如声を荒らげて攻める。脅す。怒鳴る。蔑む。揚げ足をとる。感じの悪さがにじみ出てくる。



いつもの私は、ただただ悲しくて言葉が出なくなる。



この日(16日)、⋯



いつものように夫は自分は悪くないと言わんばかりにあーだこーだと責めてくる。



「どうしたの?この位のことで怒りだすなんて、どこか体でも悪いの?心配だわ。」
と、私は声を絞り出してようやく発する事ができた。



「ワシは悪くない。心配することはない。アンタが悪いんじゃ。」
と、夫。



墓前で夫婦の会話を聞いていた娘が
「お盆、しかもお墓の前で夫婦喧嘩を勃発させるなんて、よほどご先祖同士仲が悪いんじゃね。ご先祖様に嫌われとんじゃないの。離婚したら。」



私は、
「そうかもしれんね。私のすること成すことお父さんを怒らせてばかりで、きっとご先祖様に嫌わている嫁なんだと思うわ。」



夫が
「そうとるんかい。物は取りようじゃ。」



私はすかさず、
「私を傷つけない人、雑に扱わない人と暮らしていたら、どんなに楽でしょう。って、毎月思うわ。」
と、本音をようやく言えた。



続いて私、娘の前ですが
「苦しいわ〜。あなたは何をしたいの。優しさを求めているのね。私もそうよ。」
と。



娘は両立なので夫が悪いとは決して言わない。
私は娘の立場がよく分かる。
娘も私も何故夫が声を荒げるのか夫が怒り出すタイミングがさっぱり分からない。



あまりにも気だるくて⋯私は車に乗り込むのがやっと。
帰宅して熱を測ると38.8℃



午前中の診療に間に合って検査をするとコロナ陽性だった。
「お父さんの言う通り、私の体調が悪かったのね。」
と、謝罪するのは私。



夫はいつになく浮かない私の顔に苛立っていたようだ。



最近、流行り始めたのかしら⋯。
熱が高すぎて悲しみの感情さえ溶けてしまった日。



皆んな元気で楽しく過ごしましょうね❤

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