ピアス

表も裏も ほんの少し入るのに

途中で 穴がふさがっている。

エイ! ヤー!

と、貫通させた。

痛さも感じない。

涙も出ない。

ヤバイね。ワタシ....。

ピアス

 

「子どもたちが巣立ったら、一念発起して思うことがあるのよ。」

と、旗を翻し 先陣切ったけれど、だぁ~れも賛同しない。

そんな過去があった。 ⇒ 何故か、こたえるのよねぇ。

こんな過去もあった。 ⇒ 大切にして・・・

私がこの家を巣立つことを諦めた時、

その宣言は「ピアッシング」のことだったと言って、家族みんなを安堵させた。

ウソも方便。 ⇒ ピアッシング

おかげさまで、このような日を迎え ⇒ 穏やか

今となっては涙が枯れて心が動かない中、夫への感謝の念を探しております。

☆    ☆

ピアッシング

「お待たせ」

数日前、
ピアッシングをしました。
ほらね。

ピアス

左右の耳たぶに一つずつのファーストピアスです。
このファーストピアス、アレルギーを起こしにくいものを選びました。
「ハン!」
と、夫はご機嫌斜めです。
子ども達は気付かない様子です。

バラ

6年前のことです。
今となっては真意は伏せておきますが・・・
「あなたたちが巣立った暁には、一念発起して思うことがあるんよ。」
『え?もしや熟年離婚?母さんも巣立つの?』
と、慌てる子ども達に
「ピアッシングをするんよ。」
と、意表を突いた宣言をしました。子供達はホッとしている様子でしたが、
「ダメじゃ。」
と、夫は一撃を発しその話は収束したかのようでした。

バラ

昨年春のことです。
残業で帰宅が遅くなった私に、子ども4人の熱い視線が集まりました。
「何?いつの間にリスペクト?」 と、私???・・・。
『末っ子の高校卒業は、人生最大の節目でしょう。達成感、結構あるんじゃない?』
と、子ども達は話し合って『もしやピアス!』と、私の耳たぶに興味を示したようです。
『何だ~。アケテナイ!』
「あら~本当に残業だったんよ。肩透かしでごめんなさいね。」
この時の夫の反応は激しく
「この家にピアスをする女は無用じゃ。」
「老いを誤魔化すために装飾するんか?」
「ワシは、穴を開けたいと言い出す子に育っていないことが一番の誇りじゃ。」
「開けてしもたら、示しがつかん。もうお前は子供に何も言えんの。」
と、夫は未遂の私に数々の罵声を発しました。
『ピアスは、今や覚悟を決めて行う儀式じゃないんよ。なのに宣言をして5年も待って。母さんはお父さんのフィールドで好きな事をしているだけじゃない。寛大に見過ごしたら?』
と、娘たちは父親に説得を試みたのでした。

カクテル

そして、今。

おしゃれをしようと思って開けたのではないのよ。
自分の巣立ちを諦めたのよ。
さくらんぼ