無くならない思い出



あと1か月で99歳を迎えるはずの伯母が亡くなりました。


19日通夜、20日葬儀が執り行われ、 盛り沢山な思い出と共に故人の旅立つ儀式が無事終わりました。


「母の芋炊き、カブの酢漬け、どれも美味しかった。嫁に来る前から〇〇家で受け継いでいたその味は天下一品だった。母は多才で晩年俳句を詠み、手先の器用さで数々の細やかな作品を残している。息子や弟を早く亡くした哀しみはあるけれど母の人生は結構上々だったのかもしれない。」
と、喪主であるご長男(夫の従兄)の挨拶がありました。


息子に認めてもらっている⋯母親冥利に付きますね。


参列者の中、体が殊の外小さくて立つのもやっとの102歳の伯母さまが「しっかりせ〜言うたでしょう。ワタシより若い貴女が、何故早く逝くんよ」と妹の亡骸に手を合わせる姿が目も当てられませんでした。


その102歳の伯母さまは、涙をぬぐっては気分転換をしようとなさってか?私と目が合うたびに「ありゃ〜、貴女は、いつまでも若いね〜。」と、その場を和ませます。
このたび、幾度も聞いているのですが、初めて褒めてもらった風に「ありがとうございます」と言う私です。


その後も声にならないむせび泣く声が私の耳に深く入ってきます。
大往生だと皆が口を揃えるけれど、遺された人の悲しみは思い出が詰まっている分深いようです。
お骨を拾う違い箸が震えて、竹と木の相性って悪いのかしら〜と振りをする私です。


亡くなっても無くならない⋯この数日を遺しておきたいと思いました。